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第10話:在宅医療/訪問診療クリニックを開業する建物について考えてみる

第10話:在宅医療/訪問診療クリニックを開業する建物について考えてみる

Dr.カン:前回は開業場所について話しましたので、今回は建物=オフィスについてですね。

赤井 角:はい!よろしくお願いします。と言いつつも、開業場所が決まっているので、そのエリア内にある物件を借りれば済む話では??強いてあげるなら、事務所を借りるか?住居用マンションか?ですかね。(軽くドヤ顔)

Dr.カン:普通ならそうですね。でも、機能性を重視したらどちらでもないんです。(ドヤ顔つぶし!)

赤井 角:ほえー?(やられた 涙)事務所でもなく住居用マンションでもないとすると…???

Dr.カン:倉庫です。最初は倉庫を借りました。こちらは実際の写真です。

倉庫外観

※本記事はDr.カンの経験をシェアするものです。よって記載内容は開業した2012年時点の情報になります。あらかじめご了承ください。

赤井 角:住居にも見えますが…。

Dr.カン:内部を見たらわかりますよ。

内部01

赤井 角:倉庫ですね(笑)。なぜ、機能性を重視すると倉庫になるんですか?

Dr.カン:説明する前に少しお話を進めますね。オフィスが決まったら申請の嵐です。初めてなので申請時に知ることや気づくことがあります。例えば、オフィスの設計図をチェックした保健所からは「診察室は壁で囲われた部屋でないと認められません」と却下されました(汗)。そこでこうしました。

診察室工事

赤井 角:これ、もしかして石膏ボードですか?一枚●●●円の…。大学時代の学園祭で模擬店作るために使いました!

Dr.カン:はい、費用を押さえるために工夫しました(笑)。他にもいくつか指摘を受けましたが、保健所の皆さんは丁寧に対応してくださったので、どこをどう直せばいいのか、手洗い場の位置まで、細かく親切に教えてくれました。

赤井 角:そうか!倉庫の方が後から必要になったモノを追加しやすいんですね!更地に必要なモノを並べていく感覚なのでスペースを有効に活用できますね。事務所や住居用マンションだと部屋の間取りが固定されているので、後で何かを追加するときに苦労しますもんね。

Dr.カン:はい。しかも専門の業者さんにお願いしないといけないので、費用も高額になるかと思います。建物の構造によっては直せないこともありますし、そもそも大家さんから改築の許可が下りなければ「借り換え」なければいけません。

赤井 角:借り換えるってことは…(恐ろしい)。

Dr.カン:赤井君が恐れたとおりです(笑)。住所が変わるので申請はやり直しです。借り換え費用や移転費用も発生します。余計な労力とお金が追加されるワケです。時間もそれなりにかかるので、開業前に手元資金が足りなくなる心配もでてきます。

赤井 角:機能性というのは「低コストでフレキシブルに対応できて、かつスペースも有効に使える」ってことだったんですね。

Dr.カン:完璧を期して臨んだつもりでも何かしらのハプニングはあるものです。特に最初ですから。

赤井 角:まー、倉庫だと殺風景なオフィスになりますが、リスクを考えると仕方ないですかね。

Dr.カン:いやいや、そうでもないんです(笑)。2階は事務スペースになるので快適に過ごせるようにこだわりましたよ。最初はこんな感じでしたが。

2階

赤井 角:ほら、やっぱり殺風景ですね。

Dr.カン:はい、そうでした。でも…。これを見てください。

イケアs
イケア2s
赤井 角:あれ?イメージが一変。さては金にものを言わせましたね(怒)。患者さんの診療の質を担保する以外のことは「節約節約」って厳しいのに!こんなの数百万円レベルじゃないですか!

Dr.カン:節約は大切です(笑)。これは全部IKEAで調達してきました。オフィスの内装や家具の調達にかかった費用は60万円程度です。

赤井 角:え?60万円…。

2階
赤井 角:これを、

イケア2s

赤井 角:こうしたのに???

Dr.カン:はい(笑)。当時は研修センターとして借りましたが、今は本拠地になっているオフィスはこんな感じですよね。

こちらもイケアでs

合わせて120万円s

赤井 角:はい、これは今のオフィスですね。結構な広さなので倍以上のお金がかかったのでは?

Dr.カン:いや、これも60万円です。初期の拠点である倉庫と合わせても総額120万円です。いずれは研修センターを本拠地にしようと思っていました。一緒に働いてくださるスタッフさんに「快適な職場環境」を提供できるよう力を入れました。

赤井 角:でも、60万円で済んでしまった(驚)。

Dr.カン:ま、その分、自分でやらなければいけない作業は増えましたが(失笑)。開業するのは「住み慣れたご自宅で過ごしたいと願う患者さんの想い」をサポートするためです。クリニックの全スタッフが「良い仕事」をしなければなりません。「良い仕事」をできるために少しでも「快適な職場環境」を実現したい、そう思いました。

赤井 角:でもお金は節約したい。

Dr.カン:そうですね。資金には限りがありますからね。コストパフォーマンスを追求した結果がこれなのです。

赤井 角:正直60万円とは思いませんでした。工夫すればどうにかなるんですねー。専門の業者さんにお願いしたら、桁が違いますよね…。あ、そうそう、オフィスが決まったら申請の嵐っておしゃってましたよね。次回はその嵐ぶりについて教えてくださいねー!

Dr.カン:了解!

第10話のまとめのヒトコト
「在宅医療でも快適なクリニックの環境は重要!常にスタッフ目線で!」
 

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