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第12話:往診車について考えてみる:在宅医療/訪問診療クリニックの開業に必要なモノとは?

第12話:往診車について考えてみる:在宅医療/訪問診療クリニックの開業に必要なモノとは?

赤井 角:手続きの話は興味深いのですが、なんだか頭が痛くなってきました。僕にできるのかどうか・・・。

Dr.カン:手続きは煩雑ですからね。ただし赤井君が独立開業しない限り味わうことはないですよ(失笑)。

赤井 角:そうでした(苦笑)。僕の仕事といえば・・・物品の購入や補充でしたね。あ、そうそう、往診車の一台が調子悪くなってきたので買い換えることになっていましたよね。

Dr.カン:はい。

赤井 角:車屋さんを見てきたのですが、ハッチバックやらセダンやらありますよね?なんでウチはハッチバックに統一されているのですか?やはり「在宅医療/訪問診療の往診車といえばハッチバック」なんですか?

Dr.カン:まあ、確かにハッチバックを往診車に使っているところは多いですね。しかし、往診エリアによっては、セダンタイプがベストな地域があるんですよ。

赤井 角:往診エリアによって??どういうことですか??

Dr.カン:ハッチバックは便利ですが、後ろがガラスなので中が丸見え、しかも割ることができる。治安が悪いエリアだと盗難の恐れがあります。実際に被害に遭われたクリニックもあるんですよ。

赤井 角:ほー、確かに!セダンタイプだと中は見ることができなし、ボンネットを破壊するには相当な時間と労力がかかりますよね。破壊したはいいけど中身が無かった、なんてこともある。ハッチバックの方を狙いますよね、賢い僕なら。

Dr.カン:(それを賢いというのか・・・)これは在宅医療の先輩に教えていただいたことですが、なるほど!と思いました。幸い、みどり訪問クリニックの往診エリアは治安がいいのでハッチバックを採用しています。

赤井 角:それでは、ハッチバックなら何でもOKですね!ボク好みの車を買ってきますねー。

Dr.カン:それは駄目です。今と同じ車種を探してきてください。できれば年式も合わせたいところですが、それは現実的ではないので仕方ないですね。

赤井 角:なぜですか?

Dr.カン:往診車は誰がどの車に乗るか日によって変わりますよね。別々の車種だと運転に戸惑いが生じます。細かいことですがストレスです。「安全運転に気を配るように」と、本人に注意喚起するだけでなく、少しでも安全運転ができるような環境を整えるのもマネジメントが配慮すべきポイントなんですよ。

赤井 角:確かに車種が変わるとエンジンのかけかた一つにしても微妙に違いますよね・・・。肝に銘じます。僕の役割って随分大事なんですね。

Dr.カン:(気づくのが遅い)そうですね。チームで仕事している以上、業務の標準化はとても重要なんですよ。

赤井 角:院長、一つ疑問があります。今は既存の車種を探すだけですが、開業当初は車が無かったワケですよね。現在の車種を選択した根拠とは?(いいこと言った)

Dr.カン:(いいこと言ったことは認めよう)まずは人気がある車種で程度の良い中古車ですね。売れている車種だと中古市場にも多数出回りますので、複数台を揃えようとした場合には有利になります。故障した場合にも部品が手に入りやすい。二つ目はシートですね。

赤井 角:シート?座る椅子ってことですか?

Dr.カン:そうですね。在宅医療/訪問診療で往診する場合、年間でもの凄い距離を走ります。私の場合は年間で3万以上です。座り心地が悪いと直ぐに腰を痛めてしまいます。国産の普及車でレベルの高いシートを求めるのは無理がありますが、せめて、クッションなどを別途購入すればカバーできる車種を中心に選択しました。

赤井 角:それで、この車種になったんですねー(驚)。

Dr.カン:はい。物品購入の際には、「なぜそれを選択したか?購入したか?」根拠を説明できるようにすることが大切です。スペックに目が行きがちですが使い続ければ、必ず不具合が出ます。その時のメンテナンスの手間やコストも考えるべきです。そうでないとただの無駄使いになってしまいます。

赤井 角:そうですか!物品の購入って「タダのお使い」係だと思っていましたが、重要な役割を担っていたんですね!

Dr.カン:そうですね・・・(早く気づいて欲しかった)。よろしくお願いしますね。

第12話のまとめのヒトコト
「毎日の業務で使うモノは、標準化を意識する。そしてスペック以外にメンテナンスの手間とコストも考えて購入する。」

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