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第9話:在宅医療/訪問診療クリニックを開業する場所はどこが最適なのか?

第9話:在宅医療/訪問診療クリニックを開業する場所はどこが最適なのか?

赤井 角:院長、今回は開業場所を選定する方法について教えてくださいね!

Dr.カン:そうですねー。まず開業場所を探すにあたり、生まれ育った名古屋市緑区に恩返しをするために、この地で在宅医療をやりたいとの想いがありました。

赤井 角:でも緑区といっても広いですよね。どうしてここを本拠地しようと思ったのですか?

Dr.カン:雑音がないことかなー。

赤井 角:雑音ですか?

※本記事はDr.カンの経験をシェアするものです。よって記載内容は開業した2012年時点の情報になります。あらかじめご了承ください。

Dr.カン:人が住んでいる場所であればどこでも開業して良いと思っています。在宅医療/訪問診療を行う場合は16kmルールがあります。開業した場所から半径16kmの範囲であれば訪問診療を行えます。名古屋の場合だと、どこで開業しても大丈夫です。しかし、強いて言うなら、都心から少し離れた場所ですかね。

赤井 角:都心から少し離れた場所ですか?雑音って、騒音のことですか?

Dr.カン:いやいや(失笑)。雑音というのは「競合」です。都心部には競合が多くて不利な立場からのスタートになりやすいです。しかも医療関係施設だけでなく一般企業もオフィスを構えるので家賃が高い傾向にあります。競争するコストと医療活動を維持するコストが高くなります。

赤井 角:なるほど。せっかくブルー・オーシャンな世界なのに、レッド・オーシャンの世界に飛び込むのは理にかなっていませんよね。

Dr.カン:そうです(赤井君、少しは分かってきたかな)。それに、競合が多いということは、そのエリアでは在宅医療/訪問診療のサービスが既に存在するということになります。私たちは在宅医療/訪問診療を少しでも多くの方に提供していきたいと願っていますよね。

赤井 角:そっか!経営的な判断もありますが、そもそもリソースの少ない在宅医療/訪問診療分野を広げるためには、競合がいない、つまり、そのエリアには在宅医療/訪問診療を受けたくても受けられない方々いらっしゃるエリアで開業した方が、社会貢献できるってワケですね!

Dr.カン:はい(笑顔)。競合を意識すると自分たちが行いたい在宅医療/訪問診療が実現できないこともありますし、同業者で争っている場合ではないのです。都市部でも少し離れたとこでは在宅医療/訪問診療を受けたくても実現できない患者さんがいらっしゃいます。

赤井 角:私の実家は過疎地ですが、訪問診療って言ってもピンとこない方は多いですね。

Dr.カン:そうなんです。過疎化、そして高齢化が進んだエリアでは、移動の時間がかかり、効率という面ではハンデをおいます。そこで診療されている先生方には頭が下がる思いで一杯です。せっかく在宅医療を新規で展開しやすいエリアで開業できたので、そこで得られる成果は、このZaitakuHackerのような情報共有サイトを作り、皆さんに還元、というと偉そうですがシェアできればな、と願っています。ネット環境にもよりますが、移動時間をどう効率的に使うか?とことん実験してみて、この場でシェアできればと想っています。

赤井 角:そうでしたか。在宅医療/訪問診療のクリニックを開業するには、雑音、つまり、競合がいないところ。しかも、それは経営的な判断もさることながら、競合がいないということは、サービス提供ができていないエリアであり社会的にも重要なんですねー。

Dr.カン:私たち在宅医療/訪問診療を目指す医師は残念ながら多くはありません。ただでさえ医師不足が叫ばれている時代です。同じ志を持った少ない医師同士です。争うよりも、患者さんのために皆で協力して「面」を広げていくべきだと考えています。日本全国、どこに住んでいても、充実した在宅医療/訪問診療を受けられる世の中になって欲しいものです。

赤井 角:私の実家周辺も、早く訪問診療が受けられるようになって欲しいです。まだウチの両親は大丈夫ですが、叔父さん叔母さんが……(涙)。「日本全国、どこに住んでいても」を少しでも早く実現するためにバンバン公開しましょう!うちのノウハウを!

Dr.カン:(赤井君、熱くなると豹変するな…笑)今回は開業場所について話しましたので、次回はそこに建てる施設についてふれましょうか。

赤井 角:お願いします!

第9話のまとめのヒトコト
「開業するなら『雑音』をなるべく避けること」
 

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