開業物語

Dr.カン:ただいまー。

赤井 角:お帰りなさい!今日も一日、診療お疲れ様でしたm(__)m。

Dr.カン:ありがとう。今日は金魚の世話はいいのかい(既に諦めモード)?

赤井 角:あ、まだ大丈夫です(相変わらず空気読めない)。これまで「キャッシュベースでの累積黒字化」について教えてもらったのですが、気になることがあって・・・。

Dr.カン:なんですか?

コンサルタントに依頼した場合の「キャッシュベースでの累積黒字化」
赤井 角:先生は、コンサルタントに依頼すると「キャッシュベースでの累積黒字化」までが長かった、とおっしゃっていましたよね?どの位だったんですか?

Dr.カン:私が調べた範囲ですが、「単月黒字化」まで開業から8か月~10か月でしたね。

赤井 角:え?「単月黒字化」?もう一度、収支の表を見てみると・・・あ、みどり訪問クリニックの場合は「累積黒字化」まで8か月ですね?随分遅いですね・・・。コンサルタントに依頼した場合の「累積黒字化」まではどの位だったんですか?

Dr.カン:それは書いてなかったね。多分、「単月黒字化」と「累積黒字化」との違いを理解している先生は少ないとみて、「単月黒字化」ベースでサービス紹介をしているんでしょうね。

赤井 角:そうですかー。僕みたいな経営素人からすると、「黒字」って見るだけで借金返せた!と思ってしまうので・・・。そういうことですか。宣伝上手いですね。いくら臨床に自信があっても、経営素人だと開業は難しいですね・・・。

Dr.カン:そうでもないですよ。経営に詳しくなくとも、これまで説明してきた「キャッシュベース」や「単月黒字化」、「累積黒字化」を理解して、お金の流れに注意して判断していけば、基本的にはOKだと思いますよ。お金の流れといっても難しい計算式は必要なく、足し算と引き算の世界です。まずは、手元にある現金や預貯金と、出ていくお金、入ってくるお金をエクセルで表にしてきちんと管理していれば大丈夫でしょう。家計簿と同じです。

赤井君だって、「キャッシュベース」と「単月黒字化」、「累積黒字化」を理解しただけでお金の流れを読めるようになっていますよね(笑)。

赤井 角:あ、そう言われると(心の声/確かに読めた)・・・。えーでも、経営って競合を蹴落としたり、銀行と化かし合いしたり、土下座させたり、借金で家庭崩壊させるもんですよね??

Dr.カン:(心の声/ドラマの観すぎだな・・・)ま、ビジネス的にレッド・オーシャンの領域であれば、そういうことがあるかも知れないけど、在宅医療や訪問診療の領域は医療の世界ではブルー・オーシャンです。だからそこまでは(失笑)。

赤井 角:「ブルー・オーシャン」?青い海?沖縄?ハワイ?青い珊瑚礁は松田聖子の2枚目のシングルだけど・・・。って前にも思った気がします・・・。「ブルー・オーシャン」ってなんですか??

Dr.カン:「ブルー・オーシャン」の説明も必要ですね。では次回は「ブルー・オーシャン」のお話にしますか。赤井君、今夜はご家族とご飯食べに行くんでしょ。

赤井 角:あ、よくご存じで・・・。では次回でお願いします(失笑)。

第3話のまとめのヒトコト

「2つの黒字をしっかり区別する!累積黒字がいつになるかを常に予測する!」